~「私の南極と宇宙」・・・その91~
昭和39年電気工学科卒業 芦田 成生氏寄稿
氏は、第11次・14次南極越冬隊ロケット打ち上げ実験隊に参加なされました。
「私の南極と宇宙」(その1~90まで掲載済み)。引き続いて掲載致します。
4月30日 本日の作業。水道施設パイプ凍結防止オーニング。本日で30才。20才は山形で迎え学生時代であった。30才は南極で迎えた。40才は何処で迎えるか楽しみである。20代は変化に満ちた時代であったが、30代は変化に乏しいかも知れぬが、充実した時代にしたいものである。逆に40代を南極で迎えたいという気持ちもある。昼前より天候が回復し、西の方に真っ赤な空が映え、その中に白い氷山が浮き出ている。真っ赤な中に氷山の蜃気楼が現れたのは、この日を祝ってくれたかのようである。とにかく今日は良い日であったと思える。