~畑に咲く、紫陽花を愛る・・・1~
紫陽花を詠んだ俳句には、名句が少ないと言うが、日本経済新聞の6月15日(金)の春秋に正岡子規の俳句が2句引用されている。
【日経『春秋』に引用された、子規の2句】
<時の移ろいを詠んだ句>
物事の変化はゆっくり進むのが常だが、青とも紫とも呼べない途中の過程にこそ、目を凝らしたい。言葉でかたれない色調を読み取るのが、人の上に立つ者の責務であろう。
紫陽花や
はなだにかはる
きのふけふ
正岡子規
<人の心の移り変わりを詠んだ句>
紫陽花や
きのうの誠
けふの嘘
正岡子規
【私の選んだ紫陽花を詠んだ句】
紫陽花の
末一色(すえひといろ)と
なりにけり
小林一茶
紫陽花や
白よりいでし
浅みどり
渡辺水巴
撮影:2012.6.17