~桶川に咲いた桜・・・2~
<桶川に咲く桜、晴天の午前>
≪花見は私たちの心のルーツを感じるときでもある≫
新・心のサプリ:海原純子氏(心療内科医)
毎日新聞 2013.4.14 より
日本人は桜を見るとき、花だけを見るのでなく、そこから何かを感じているのだろう。
人生、あと何回桜を見られるのだろう。あと何回今一緒にいる家族や友人と花見ができるのだろう。こうした思い、今このひとときを大切にいとしく思う気持ちが私たちの花見にこめるのものだと感じる。
海原純子氏は東山魁夷氏の次の著書から日本人の花を美しいと思う心のうちを引用している。
<桜を詠んだ和歌>
世の中に 絶えて桜の なかりせば
春の心は のどけからまし
在原業平
ひさかたの光のどけき春の日に
しづ心なく花の散るらむ
紀 友則
ねがはくは 花のもとにて 春死なむ
そのきさらぎの 望月のころ
西行
桜花(さくらばな) 今ぞ盛りと 人は言へど、
我れは寂しも 君としあらねば
大伴池主
匂へどもしる人もなき桜花
ただひとり見て哀れとぞ思ふ
慶政上人
<桜を詠んだ句>
さまざまな事 思い出す 桜かな
松尾芭蕉
よるとしや 桜のさくも 小うるさき
小林一茶
散る桜 残る桜も 散る桜
良寬和尚の辞世の句
手まくらの夢はかざしの桜哉
与謝蕪村
西行の 桜になりし 月夜かな
正岡子規
【東山魁夷著:「日本人の美を求めて」より】
「花を美しいと思う心の底には、お互いの生命をいつくしみ、地上での短い存在の間に巡り合った喜びが、無意識のうちにも、感じられているに違いない」
【3月25日~29日(春分・次候)桜始めて開く】
桜前線が北上し、各地で桜が咲きます。
【七十二候】
二十四節気は一年を24にわけたものですが、
一年を5日ごとに区切って、
季節を72に分けたのが「七十二候」です。
七十二候の魅力の一つは、
季節のサイクルが五日ごとに変わり、
展開がとても早いということです。
くらしを楽しむ七十二候
ー日本には七十二もの豊かな季節がありますー
より「引用
広田 千悦子
発行所:アース・すたー・エンターテイメント