【「小倉百人一首」第八番 喜撰法師の歌】
『作者』
💎 生没年不詳。六歌仙の一人。
わが庵は 都のたつみ しかぞすむ
世をうじ山と 人はいふなり
<古今集・羅旅>
『歌の意味』
💎 私の庵は都の東南・宇治山の山里にあり、心穏やかに住んでおります。なのに世間の人は、私が隠遁した憂し山と言っている。
『阿刀田高の深読み』
💎 ❝しかぞすむ❞は、しっかり住んでいることと、鹿が住むことをかけている。❝うじ山❞は❝憂し❞という心に掛けている。掛詞の面白さを賞味すべき歌。
💎 下の句の解釈は微妙で、この世の中が❝憂し(つらい)❞と人は言っているけれど、「私は鹿といっしょにしっかり生きているよ」あるいは
「皆さんが言う通り、この世は憂いものじゃ。私は世を捨てて生きているけど」と、くすんだ心情なのか、楽観論と悲観論がある。
恋する「小倉百人一首」 阿刀田 高 著 角川文庫
百人一首 マール社
百人一首 島津 忠夫 訳注著 角川文庫
≪三十六歌仙≫
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