【「小倉百人一首」第四八番 源重之の歌】
『作者』
💎 生年不詳~1001。清和天皇の曾孫。参議源兼忠の養子となる。貞元元年相模権守。三十六歌仙の一人。
風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ
砕けてものを 思ふころかな
<詞花集・恋上>
『歌の意味』
風が激しく吹き、岩に打ち寄せる波がひとり砕け散っています。(その波のように冷たいあなたの心に打たれては、)私の心は千々に砕けてしまって、どうしてよいのか思い悩むこの頃です。
『阿刀田高の深読み』
💎 ❝風をいたみ❞は荒々しく吹く嵐を苦痛に感じること。風は強いし、波は激しく打つし、まるでそれとそっくりのように、私だけが心身ともにくだけて苦しい恋に悶々ともの思いする今日このごろです。「失恋でボロボロになっちゃった」などの台詞、これに近い情況。
が、この歌の表現は・・・・比喩としてのレトリックは岩に砕けるすざましい波しぶきである。勇猛と言うか、男性的というか、決してめそまそしていない。
💎「どうせ失恋をするくらいなら、このくらいズドーンといきたいね」と思わないでもない。
恋する「小倉百人一首」 阿刀田 高 著 角川文庫
百人一首 マール社
百人一首 島津 忠夫 訳注著 角川文庫
≪三十六歌仙≫
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★ 伊勢 ★ 紀貫之 ★ 壬生忠岑 ★ 藤原敦忠 ★ 源公忠
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★ 源重之
【俵万智 サラダ記念日】
恋をした ´85年が 暮れてゆく
部屋には我と デヘンバギアと
【小椋 佳】 誰でもいいから
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